「ワンルームケア」は、天井走行リフトを使った新しい介護のカタチです。天井走行リフトは面移動が可能で、室内の任意の場所に少ない力で移動させることができます。また、シートで全身を包み込んで吊り上げるため、利用者の苦痛や拘縮を防ぐだけでなく、介護者の力に頼った抱え上げという動作をなくし、双方の肉体的・精神的負担を大きく軽減できます。
抱え上げをなくすことによるメリット
抱え上げが招く問題点
身体の不自由な利用者の介護では、食事、入浴、排泄など移動をともなう場合(移乗介護)に抱え上げという動作が必ず発生します。人の手による抱え上げは、長年経験を積みコツをつかんでいるプロならまだしも、一般家庭ではどうしても力ずくの介護になってしまいます。
力ずくの介護は介護者にとっても重労働であり、また、要介護者にとっても痛いだけなく間接拘縮を招くなどの身体的負担や、「きつい仕事をやってもらって申し訳ない」という負い目を感じさせ、精神的負担も大きくなります。
要介護者に優しいリフトでの吊り上げ
「ワンルームケア」では、リフトで要介護者を吊り上げ、その抱え上げという動作をなくします。リフトで吊り上げることに対して「人をモノみたいに扱うのはよくない」などといった意見を聞くことがありますが、「ワンルームケア」のリフトはシートで全身を優しく包み込むため、リフトアップした状態であっても要介護者が楽な状態を維持でき、締め付けによる痛みもありません。抱え上げによる身体的苦痛を取り除くことは、拘縮予防にもつながります。
介護者の腰への負担ゼロに
移乗介護における、介護者の一番の問題は腰痛です。プロの介護職でも3人に1人が腰痛に悩まされていると言われるほど、介護の現場では深刻な問題です。一般家庭では介護者が腰痛により、介護される側になるということもありえます。
「ワンルームケア」のリフトを使えば、抱え上げによる腰への負担はゼロになります。寝たままの状態でシートを装着できるので、抱え起こすという動作もありません。吊り上げ後は、リフトがレールを滑らかに動くので、少ない力で楽に目的の場所まで移動することができます。