ノーリフティングケア

80人が移乗リフトを体験「抱え上げない介護」セミナー

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電動リフトを使った移乗を体験する介護従事者

株式会社あわやとこうしゅくゼロ推進協議会は10月27日、豊後大野市で「抱え上げない介護」セミナーを開きました。6月の竹田市に続いて2回目となる今回は、医療・介護の施設経営者や現場の介護職員など約80人が参加。今回は、介護機器メーカーのご協力で、多くの移乗リフトを会場に用意し、その体験の時間を多くとった。先進事例などを紹介しながら、「抱え上げない介護」を実践することで、要介護者や患者の変形・拘縮を防ぎ、ひいてはそれが介護レベルや満足度の向上、施設の人材確保などにもつながるということを実技を交えながら詳しく解説した。
詳しい講演の内容を掲載した前回の記事はこちら

「抱え上げない介護」セミナーで講演を聞く参加者

様々なタイプの移乗リフトを一度に体験

今回はのセミナーでは、メーカーの協力を得て、床走行リフト4台、門型リフト1台、面移動リフト1台との計6台のリフトを用意。スリングシートの設置、ベッド・車いすからの移乗を実際の作業手順で体験した。
参加者は一度にこれだけの機器を体験できる機会はそうないと、積極的にスタッフに疑問点を聞きながら「抱え上げない介護」を体感した。


また、リフトだけでなくスライディングボードなどの移乗器具も体験した。
スライディングボードを見たことも聞いたこともなかったという参加者は、講師に使い方やコツを教わりながら「こんな便利で利用者にも私達にも優しいものがあるなんて早く知りたかった。そんなに高いものでもないのでさっそく導入を検討したい」と話していた。

「圧抜き」で褥瘡を防ぐ

褥瘡(じょくそう)=床ずれ
高額な道具を使うことなく、少しの工夫で褥瘡を予防できることを紹介。そのポイントは「圧抜き(除圧)」にあります。
褥瘡は、同じ部分が長時間圧迫され続けることによって起こります。介護の現場では、自分で思うように動けない人がベッドや車いすに長時間同じ姿勢でいると起こることが多いと言われています。
ベッドや車いすに移動したとき、ベッドを起こしたときなど、利用者は皮膚のつっぱりや痛み、窮屈さを感じています。そこで、適切に圧抜きをすることで、痛みが大幅に緩和されます。これは拘縮予防にもつながる大事なケアです。

「スライディンググローブ」

スライディンググローブという、滑りやすい素材でできた手全体を覆うグローブを使い、いわゆる「背抜き」といわれる利用者とベッドなどの間にある圧を抜きます。
素手では時間もかかるし、利用者・介護者双方が摩擦で痛みを感じ本末転倒です。スライディンググローブを使うことで、短時間にでき、慣れていない人でもスムーズに作業ができます。
リフトを使った移乗の際も、スリングシートの圧抜きのために必須アイテムです。常にポケットに入れておくと、何かあった時にさっと取り出して使えるので便利です。

スライディンググローブを使った圧抜きを説明

セミナーでは、介護用電動ベッドを使って背抜きの作業を実践。利用者役になった参加者は「圧抜きされる前と後では痛みがぜんぜん違う。かなり楽になった」と感嘆し、その効果を実感していました。

スライディンググローブを使った圧抜きを体験する参加者

「ポジショニングピロー」

その名の通り利用者の体位保持に使う枕・クッションです。
例えば、寝ている利用者のひざや脇など、ベッドとの隙間を埋めることによって、自力で寝返りがうてない利用者でも楽な姿勢を保持できます。

ポジショニングピローを体験する参加者
ポジショニングピローもメーカーのご協力で持ってきていただき、セミナー参加者を実際に寝てみて使用感を体感していました。

移乗リフトの出張デモンストレーション

介護ショップあわやでは、各種電動移乗リフトの出張体験・デモンストレーションを行っています。
病院や施設に実機を持ち込み、職員の方に体験していただきます。
詳しくは下記メールフォームからお問い合わせください。

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